ガラスコーティング~UVコーティングとの違い~

ガラスコーティング
~UVコーティングとの違い~

フロアコーティングの人気を二分するUVコーティングガラスコーティング

それぞれ人気で、良いコーティング方法だということは分かったけれど、端的に何がどう違うのかわからないという方もいらっしゃるでしょう。

今回はこの両者の違いをメリット・デメリットを交えて紹介します。

両者の違い

「耐久年数」では20年~30年と、良い勝負ではありますが、両者の「違い」をおおまかにお伝えすると、ガラスコーティングの方がUVコーティングに比べて以下のような優位性があります。

  • 耐久性がさらに高い
  • 安全性がさらに高い
  • 経年劣化がほとんどない
  • 皮膜が薄いので耐屈曲性に優れている
  • 光沢が控えめのマットな仕上がりでフローリングの質感を活かせる

ガラスコーティングのメリット

優れた対傷性

ブラシによる研磨で耐傷性を検証する実験結果
横にスワイプで詳細が見れます

耐傷性試験

商品名EPCOATUVコーティング油性ウレタン
コーティング
水性ウレタン
コーティング
高濃度ウレタン
コーティング
原材料液体ガラス塗料2液性UV硬化型
ウレタン塗料
1液性油性
ウレタン塗料
水性ウレタン塗料業務用ワックス
耐久性試験
ブラシ洗浄回数
20,000回2,000回1,000回200回20回
塗装面の状態異常なし塗膜に異常あり塗膜に異常あり塗膜に異常あり塗膜に異常あり

ブラシによる研磨で耐傷性を検証する実験結果が物語っているように、UVコーティングと比較しても10倍の対傷性が実証されています。

ツヤを抑えたマットな仕上がり

ガラスコーティングEPCOATイメージ

ピカピカに輝いているフローリングはとても気持ちがよいものですが、インテリアや家の雰囲気によっては「マット調」「ツヤ控えめ」のほうがいい場合もありますよね。

商業建築や店舗などではツルツルピカピカが好まれることもありますが、寛いで過ごす住まいの中を落ち着いた景観にしたほうがいいとお考えの方にとっては、光沢を抑え目にしておいたほうが快適に過ごせます。

経年劣化がほとんどなく
塗り直しが不要

ガラスコーティングは無機系のコーティングの為、経年劣化(年数が経つことによって起こる自然の変化)がほとんどなく、安全で高耐水、耐擦傷性能に優れた強固な塗膜が長期にわたり床を保護するので塗り直しが不要です。

床材の性能が全て上がるため、
コストパフォーマンスに優れている

ガラスコーティングはナノコンポジット技術により強固なガラス塗膜を形成して床を保護するため、耐久性や耐傷性が増すほか、液剤によっては滑り止めの効果を発揮するものもあり、床材全体の性能が上がります

フロアコーティングを施していないフローリングは日常的な傷や汚れが徐々に蓄積され、10~15年でフローリングを張替える事になります。

フローリングを張り替える費用が平均して1回150万円ほど掛かるとすると、30年で約300~450万円ほどコストがかかります

ワックスや耐久年数の低いシリコンコーティングやウレタンコーティング等を施工した場合は数年毎に再施工が必要となり、フロアコーティングの費用のほか、コーティングの剥離や家具の移動などの費用や手間もかかります。

ガラスコーティングの導入費用は高いですが、上記で述べた費用や手間が省けるためコストパフォマンスに優れたフロアコーティングとも言えるでしょう。

30年でかかる費用の比較

安全性や衛生面

ガラスコーティングは、耐水性、耐薬品性、防汚性など耐久性に非常に優れているフロアコーティングです。

無機系塗料は劣化しにくく、毒性の高い溶剤を使用していない為、人や環境に害がありません

安全性にも優れており、もしペットや赤ちゃんがフローリング面を舐めてしまっても問題ありません。

日常のお掃除も乾拭きでだけで良く、油汚れに対しても水拭きか薄めた中性洗剤で拭き取る事ができます

ペットや小さなお子様がいるご家庭でよくある食べこぼしなどもさっと拭き取るだけで綺麗になります。

ガラスコーティングには滑りを防止する防滑性の機能も備わっており、通常のフローリングと比べると滑りにくくなります。

フローリングで滑って転倒してしまうのは、高齢者やペットにとって大きな問題で、転倒の衝撃で骨折してしまったり、ペットが脱臼を起こしてしまったりなどのリスクがあります。

ガラスコーティングを施工する事で防滑性が増し、このような事故を起きにくくします。

ガラスコーティングの
デメリット

光沢が控えめのマットな質感なので
艶を好む方には不向き

ガラスコーティングはマットな艶感が特徴で、UVコーティングのような床がピカピカになるほどの高い輝きが好みの方には不向きです。

他のフロアコーティングに比べて
液剤の単価が高い

シリコンコーティングやウレタンコーティング等と比べるとガラスコーティングは液剤の単価が高いため割高感があります。

施工業者によって
価格差が生じる場合がある

ガラスコーティングの価格の違いは、原料のガラスと溶剤のスペック、施工技術の高さで決まります。

そのため、同じガラスコーティングでも業者によって価格差が生じる場合があります。

安い価格で施工を行う業者は過度に希釈した液剤を使用する事が多く、重い家具を置くなど負荷をかけるとガラスコーティングが割れる場合があります。

また、施工技術が未熟な業者が施工を行った場合、仕上がりにムラができたり短期間でコーティングが剥がれ等のトラブルが発生する事もありますので、 施工業者を選ぶ際は価格だけでなく、施工実績やアフターサービスなどの保証もチェックして総合的に判断しましょう。

熟練したフタッフによる施工イメージ

塩素系の薬品に弱く
溶けてしまう場合がある

液体や薬品に強いガラスコーティングですが、キッチンハイターなどの高濃度の塩素系薬品を使用している液体が長時間触れると溶けてしまう場合があります。

ガラスコーティングを施した床に塩素系の液体をこぼした場合は、すぐに拭き取ってください。

ガラスコーティングが溶けてしまった場合でも部分補修で修復できる可能性がありますので、施工業者に連絡して確認してみましょう。

UVコーティングの
メリット

艷やかな仕上がり

UVコーティングイメージ

UVコーティングの最大の特徴は、床がピカピカになるほどの光沢感です。

その仕上がりは、グランドピアノの表面に例えられるほどの高級感のある美しい艶

最高の光沢感は室内にラグジュアリーな空間を作り上げます。

ゴージャスでグラマラスなインテリアがお好きな方、住まいの一角が店舗・商業施設を含むケースなどはとても向いているようです。

また、せっかくフロアコーティングを施工をするのだから、パッと見てそれとわかるようピカピカしたいというお考えの方は、施工したことが一目瞭然のUVフロアコーティングをお選びになるといいでしょう。

優れた耐摩擦性

UVコーティングは、コーティングの際に強力な塗膜を形成するので、耐摩擦性に優れています。

日常生活でつきやすい擦り傷などを最小限に抑えるほか、家具の移動で床を強く擦ることがあっても、コーティングした部分がはげることは起きにくいです。

安いフロアコーティングをして、よく歩く部分だけ薄くなってきた…などの経験がある方は、ぜひUVコーティングをチェックしてみてください。

安全性や衛生面

通常のフローリングやウレタンコーティングなど一部のフロアコーティングは水分や薬品に弱く、水拭きなどの掃除は控える必要がありますが、 UVコーティングは水やアルコールやアンモニアなどの薬品にも強く、水拭きが可能なので普段のお掃除がとても楽になります。

ペットや小さなお子様がいるご家庭では食べこぼしなどで気づかないうちに床が汚れている場合がありますが、さっと拭き取るだけで綺麗になります。

また、UVコーティングは舐めても健康に害が無い塗料ですので安心してお子様やペットを床で遊ばせる事ができます。

UVコーティングはピカピカな光沢のある見た目で一見滑りやすそうに見えますが、実はグリップ力が高く、適度なグリップ力が足腰への負担を和らげ、高齢者やお子様、ペットが滑って転倒する事を予防します。

フローリングで餌を食べる猫

乾燥が早い

UVコーティングは、コーティング剤を圧着させる方法として紫外線照射で焼き付けるという方法を採用しています。

他のコーティングは塗料が乾くまでに数時間から数日程、時間を要しますが、UVコーティングは瞬時に硬化してしまうため即入居可能です。

フロアコーティングをしたいけど時間に余裕が無い方におすすめです。

塗り直しが可能

UVコーティングは塗り直しが可能です。

フロアコーティングの種類によっては塗り直しができない場合もありますが、UVコーティングは塗り直しできるので劣化した際も剥離して再コーティングできます

UVコーティングの
デメリット

環境によっては
光沢が強すぎる

まず見た目の問題に関してですが、UVフロアコーティングは光沢が強いという特徴があります。

そのため、コーティング後に新品のような輝きを見ることは可能になるのですが、照明の光が反射してしまってまぶしく感じてしまうこともあるようです

そういった輝きがあった方がいいという方もいらっしゃると思いますが、どの程度の照明なら反射を抑えることができるのか、ショールームでしっかり確認しておきましょう。

また、光沢の強さから傷が目立ちやすくなってしまう事や、経年劣化を起こして将来的に見た目の違いが生じてしまう為、10~30年後にはメンテナンスが必要になります。

このような特徴からマットな仕上がりが好みの方やフローリングの質感を活かしたい方にはデメリットとなり不向きなコーティングです。

室内を落ち着いた雰囲気にしたい方やシックなインテリアで室内をコーディネートしたい方は、ガラスコーティングなど他のコーティングを検討される事をおすすめします。

グランドピアノのような美しい艶が特徴のUVフロアコーティング

厚みが出る

UVコーティングは下地処理用の塗料を塗布した上にUVコーティング剤を塗布するため、他のフロアコーティングに比べると床に厚みが出てしまいます。

一見デメリットのようにも思えますが、厚みがあるおかげで高い耐久性や艶やかな光沢感を10年以上維持できる事でもありますので、UVコーティングの特徴として捉えておきましょう。

コーティングの厚みを気にされる方は、サンプル等でどれくらい厚みが出るのかあらかじめ確認しておきましょう。

施工価格が割高

UVフロアコーティングは、他のフロアコーティングと比べると施工価格が高くなりがちです。

せっかく高いお金をかけたなら、このくらいピッカピカにしたいというお気持ちになるかもしれません。

UVコーティングが比較的費用が高い理由は、特殊な機材を用いて、ウレタンなどを主流とした特殊な樹脂を紫外線照射で瞬時に焼き付けて塗装を行う必要があるからです

高価格に見合うように、しっかりと高品質な原料で高技術な施工を行ってもらえればいいのですが、中には悪徳業者も少なからずいるので、騙されないように注意が必要かもしれません。

依頼先は、しっかりと見極めたいですね。

業者によって
品質が左右される

UVコーティングは硬化の際にUV照射機を使用するため、不慣れな業者が施工すると仕上がりにムラが生じるなど品質に差が出てしまいます

また、施工に手間がかかるため他のフロアコーティングと比べると施工中の埃の混入率が高く、手際の悪い業者が施工するとゴミやホコリなどの多く混入してしまい、表面にツブツブが目立つなど残念な仕上がりになる事もあるようです。

こういった事態を避けるためにもUVコーティングを行う際は、業者のホームページで施工実績を見てみたり、口コミなどで評判を確認して業者を選びましょう。

UVかガラスで
迷った場合は

安全性においても、耐屈曲性においてもUVコーティングが特に劣っているわけではないので、UVコーティングかガラスコーティングかで迷っている方は、「値段」と「マット調にできるかどうか」をよくよく考えてお選びください。

フロアコーティングを塗り替える際は元のコーティングを除去する必要がありますが、きれいに剥がすには高度な技術が要求され費用もかかります
簡単にやり直しがきかないことを踏まえ、じっくりと考えてみることをお勧めします。

最後に、UVコーティングについて、消費者の方が誤解を抱きがちな点についてお伝えします。

それは、そのネーミングから「UVケア」を連想させること。

つまり、紫外線に強いのではないか?と誤解する方が非常に多いのです。

しかしUVコーティングは、「UV硬化型コーティング」を略したネーミングで、上で簡単に説明したように、コーティング剤を圧着させる方法として紫外線照射で焼き付けるという方法を採用しているため、UVコーティングという名称となっています。

紫外線に強いというわけではなく、むしろガラスコーティングと比べて紫外線には弱いので、その点はあらかじめしっかりと認識しておいてください。

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