水性ワックスや樹脂製ワックスについて

水性ワックスや
樹脂製ワックスに
ついて

ワックスを選ぶ際は、長期的な視野を持ち、一度限りのコストの安さや手軽さだけに注目せず、耐久性や塗り替えの頻度などのスペックを確認することが大切です。

フローリングのワックスがけの種類には「水性ワックス」「水性樹脂ワックス」「油性ワックス」などがあります。

水性ワックスや水性樹脂ワックスなどの水溶性ワックスは、油性ワックスと比べて扱いやすく、揮発性有機化合物による匂いや有害物質の発生が少ないため、環境に優しく、安全性も高いというメリットがあります。

今回は、水性ワックスや水性樹脂ワックスの特徴やメリットとデメリット、水溶性ワックスの塗り方のポイントについて説明します。

水性ワックスについて

水性ワックスとは天然または合成のロウを乳剤にしたワックスのことです。

カルナウバワックスなど天然由来の成分だけを使ったワックスもあり、小さいお子さんやペットがいても安心して使用できるタイプもあります

これらは一般的に安全で低刺激性であり、環境に優しいとされています。

メリットはコストの安さと導入のしやすさです
原材料や道具は、ホームセンターやネットショップで購入でき、一回あたりの費用が比較的安く抑えられます。

素人でも比較的簡単に施工できることも魅力の一つです。

ワックスイメージ

水性ワックスの塗布後には空拭きが必要です。

塗った後は光沢がほとんどありませんが、空拭きすることでより光沢を出すことができます。

一方、デメリットとしては、床が滑りやすくなる点が挙げられます。

特にお年寄り、小さな子どもやペットのいる家庭では注意が必要です。

水性ワックスは水や湿気に弱く、濡れたまま放置するとワックスが剥がれたり白化して白いシミができてしまう場合があります

お掃除の際も水拭きを行うとワックスが剥がれてしまう事もあるので注意が必要です。

また、水性ワックスは長持ちしないため、定期的なメンテナンスが必要です。

摩擦により光沢が徐々になくなるため、2~3か月に一度、定期的な塗り替えが必要になります。

そのため、手軽なコストで導入できる反面、長期的に同じ美しさや保護性を保つにはメンテナンスにかなりの費用がかかることがあります。

メリットであるコストの安さが、手軽に導入する原因ですが、結果として長期的に同じ美しさや保護性を保つにはメンテナンスにかなりお金がかかってしまうというデメリットを生む、まさにメリットとデメリットの両刃の剣ですね。

水性ワックスの特徴

  • 天然または合成のロウを乳剤とした製品であるため、低刺激性で人体や環境に優しい
  • コストが安く簡単に塗布できるため、DIYの初心者でも扱いやすい
  • 乾拭きをすることでツヤを出すことができる
  • 他のワックスに比べ耐久性は低く、汚れや傷がつきやすいので2~3か月に一度の定期的なメンテナンスが必要
  • 水や湿気に弱い
  • 他のワックスと比べると床が滑りやすくなるため、特にお年寄りや小さいお子さん、ペットがいるご家庭には不向き
空拭き

水性樹脂ワックスについて

水性樹脂ワックスは、合成樹脂を乳剤にしたウレタン樹脂やアクリル樹脂などが主成分としたワックスのことです

水性樹脂ワックスは、水性ワックスよりも耐久性が高く、表面を強固にコーティングすることができるため、傷や汚れから床材を保護することができます

水性樹脂ワックスは、高い光沢感を出すことができるため、美しい仕上がりを求める場合に適しています。

水性ワックスで必要な空拭きが水性樹脂ワックスでは不要です。

水性樹脂ワックスは、様々な床材に使用することができます

主に使用される床材としては、クッションフロア(ビニル床)、木材、石材・コンクリート製の床などがあります。

ただし、床材によっては水性樹脂ワックスが適していない場合がありますので、事前に取扱説明書等を確認することが重要です。

水性樹脂ワックスはキッチンなどの水や汚れが付着しやすい場所でも使用できます。

一般的に、水性樹脂ワックスは水性ワックスに比べて耐水性や防汚性が高く、キッチンやバスルームなどの水回りに最適です。

防汚効果により、油や汚れがつきにくく、水拭きできるのでお手入れも簡単です。

ただし、高温や長時間濡れたままにするのは避けるようにしてください。

光沢が出ることや、耐久性が高いことなどが、水性ワックスと比較した際の特徴です。

水性ワックスよりも水・洗剤・摩擦に対しても比較的耐性が強く、滑りにくいものが多いようです。

ペットやお年寄りの方がいらっしゃる家庭では事故を防ぐためにも水性樹脂ワックスの方がおすすめですね。

ワックスイメージ

最近では、特に注文住宅やデザイナーズリノベーションなどにおいて、無垢材の人気が高いようです。

肌触りや質感はもちろん、木目の美しさや高いインテリア性が高いという理由で、床を無垢フローリングにされている方も多いでしょう。

しかし、水性樹脂ワックスは無垢フローリングには使用することができないものが多いので注意してください。

水性樹脂ワックスでコーティングすることによって、無垢材の自然な風合いが損なわれ、木目が隠れてしまったり、光沢感が出すぎてしまったりする場合があります

そのため、あくまでも個人の好みによって選ぶことが重要です。

誤って無垢材に水性樹脂ワックスを塗ってしまった場合、修復にかなりの労力と手間がかかりますのでワックス選びは慎重に行ってください。

また、水性ワックスよりも水性樹脂ワックスの方が施工が難しいので、専門の業者に頼む必要があります

道具を使って自分でやるということは大変難しく、水性ワックスのように気軽にワックスがけすることができません。

業者に頼むことになりますので、いつ施工してもらうか、前もって予定を立てておくようにしましょう。

また、1人工あたりいくらといった出張費などのぶんコスト高になります。

水性樹脂ワックスは、水性ワックスよりも高い耐久性があるとはいえ、どんなに持ちが良くても年一回程度塗替えをすることが推奨されるわけです。

どうせなら水性樹脂ワックスをと思っても、結局毎年業者に依頼するとなると、向こう20年30年に渡って床の美しい状態を保つには相当なコストがかかりそうですよね。

施工はプロの手に任せる場合、クリーニングサービスも込みの業者と、追加費用が請求される業者があります

事前によく比較検討しないと、後から想定外のコストが請求されることもあるので、気を付けてください。

水性樹脂ワックスの特徴

  • 水性ワックスよりも高い耐久性があり、汚れや傷に強く、水性ワックスよりも塗り替えの頻度が少なくて済む
  • 水性ワックスよりも防水性・防汚性に優れている
  • 水性ワックスよりも滑りにくい
  • クッションフロア(ビニル床)、木材、石材・コンクリート製の床など様々な材質のものに塗ることが可能
  • 水性ワックスに比べて施工が難しく、綺麗に仕上げるには専門業者に頼む必要がある
  • 無垢材には適さない

水溶性ワックスを塗る際のポイント

水性ワックスや水性樹脂ワックスなどの水溶性ワックスを塗る前に、きちんと掃除することはとても重要です

汚れや埃があると、ワックスがうまくフローリングに浸透せず、塗った意味がなくなってしまいます。

そのため、掃除を怠らずに行いましょう。

しかしながら、掃除が面倒な場合もありますよね。

そんな場合には、あらかじめ洗浄成分が含まれたワックス洗浄成分が含まれたワックスを選ぶと手間を省くことができます。

これは、洗浄と同時にワックスを塗ることができるため、時間と手間を節約できます。

フローリングを掃除した後は、必ず余分な水分を拭き取りましょう必ず余分な水分を拭き取りましょう。

塗布する前にマスキングテープなどで塗りたくない場所を保護してワックスの付着を防ぎます。

下準備が整いましたらフローリングにワックスを塗布していきます。

使用前にワックスをよくかき混ぜておきましょう

ワックスを塗る際は、ワックスの量を少なめにして、薄く均一に塗ることが大切です。

厚すぎると塗りムラになったり乾燥に時間がかかってしまいます

塗り終わったら十分に乾燥させましょう。

水性ワックスを使用する際には注意が必要です。

なぜなら、フローリングによっては水性ワックスが適していない場合があるからです。

そのため、水性ワックスを使用する前に、ご家庭のフローリングの品番や種類を確認し、適しているかどうかをチェックすることが大切です。

これによって、ムダな費用や手間を省くことができます。

業者作業イメージ

水溶性ワックスを塗る際のポイントまとめ

フローリングをしっかり掃除する

ワックスを塗る前に、フローリングの表面をしっかり掃除しましょう。

ホコリやゴミ、油汚れなどを取り除いて、表面をきれいにしておくことが重要です

掃除機やほうき、乾いた雑巾などで掃除し、汚れがひどい場合は中性洗剤を使って拭き取りましょう。

余分な水分を拭き取る

フローリングを掃除した後は、必ず余分な水分を拭き取りましょう。

水溶性ワックスは水に溶ける性質があるため、水分が残っているとワックスがうまく密着せず、仕上がりに影響を与えることがあります水分が残っているとワックスがうまく密着せず、仕上がりに影響を与えることがあります。

乾いた布巾でしっかりと水分を拭き取り、水気を完全に取り除いてからワックスを塗布しましょう。

塗布前にワックスをよくかき混ぜる

ワックスを塗る前に、ワックスをよくかき混ぜてください

水性ワックスは時間が経つと液体と固体が分離してしまうことがありますので、塗布前にしっかり混ぜることで均一な状態に戻します。

ワックスを薄く均一に塗る

ワックスを塗る際には、量を少なめにして、薄く均一に塗ることが大切です。

多めに塗りすぎると、ムラになりやすく、乾燥に時間がかかったり、表面がベタついたりすることがあります

また、塗布する前にマスキングテープなどで塗りたくない場所を保護することも忘れずに行ってください。

乾燥に時間をかける

ワックスを塗った後は、必ず乾燥に十分な時間をかけましょう

乾燥時間は使用ワックスのパッケージに記載されている時間を守り、十分に乾いてからフローリングを使用するようにしてください。

今回は、水性ワックス・水性樹脂ワックスの特徴と水溶性ワックスを塗る際のポイントついてご説明しました。

水溶性ワックスの特徴やご自宅のフローリングに適しているかどうか確認したうえで選ぶようにしましょう。

そして、トータルコストをしっかりと検証してみてくださいネ。

一度施工してしまえば長期間メンテナンスフリーで床の美しさをキープするには「フロアコーティング」という選択肢が最適です。

比較検討して、もっともよい方法をお選びくださいネ。

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