年末の大掃除をラクにするフローリング掃除とフロアコーティング活用術

年末の大掃除をラクにするフローリング掃除とフロアコーティング活用術
目次

フローリングは「洗剤一滴+ぬるま湯」で十分きれいに

年末の大掃除になると、フローリングの黒ずみやベタつきが気になり、「いつもより強めの洗剤でしっかり落としたい」と考えがちです。

しかし、洗剤を濃く使いすぎると、洗剤成分が床に残ってベタつきの原因になったり、フローリング表面やフロアコーティングの膜を傷めてしまうことがあります。

洗剤は「バケツのぬるま湯2Lに一滴」がちょうどいい

おすすめは、バケツのぬるま湯2Lに台所用の中性洗剤を「一滴」だけ垂らした超うすめ洗剤です。

マイクロファイバー雑巾をよく浸してから固く絞り、以下の順番で拭いていきます。

  • 1.部屋の奥から手前に向かって進む
  • 2.まず木目に沿って「縦拭き」
  • 3.仕上げに「横拭き」でムラをならす

この二方向拭きを意識すると、皮脂汚れや食べこぼしの跡がすっきり取れ、拭きムラも出にくくなります。

洗剤がごく薄いので二度拭きは必須ではありませんが、気になる方は最後にぬるま湯だけを含ませた雑巾で軽く拭き取ると安心です。

部屋ごとに「洗剤あり/なし」を使い分ける

  • ・リビング・ダイニング:食べこぼしや皮脂汚れが多いので、「一滴洗剤」入りのぬるま湯で拭き掃除
  • ・寝室・子ども部屋:汚れが少なめなら、ぬるま湯だけの水拭きでも十分きれいになります

このように汚れ具合に合わせて「洗剤あり/なし」を切り替えると、床への負担を減らしつつ、掃除の手間も抑えられます。

ふだんは乾拭き中心にしておき、年末や季節の変わり目だけ「一滴洗剤」でリセットするイメージにすると、ワックスやフロアコーティングの上からでもコンディションを保ちやすくなります。

フロアコーティングとの相性

ガラス系などのフロアコーティングが施工されている床は、表面に硬い保護膜があるため、油汚れや皮脂汚れが乗っている状態になりやすいです。

そのため、強い洗剤を使わなくても「洗剤一滴+ぬるま湯」とマイクロファイバー雑巾だけで汚れが落ちやすくなり、コーティングの美観も長持ちさせやすくなります。

こんなご家庭におすすめ

  • ・共働き世帯で、「年末にまとめてやるしかない掃除」を短時間で効率よく済ませたい
  • ・高齢のご夫婦で、強い洗剤のニオイや刺激を抑えながら、安全にフローリング掃除をしたい
フローリングは超うすめ洗剤できれいに フローリングは超うすめ洗剤できれいに

赤ちゃん・ペットのいる家は「ハイハイ目線」で床チェック

赤ちゃんやペットがいるご家庭では、床は「歩く場所」だけでなく「生活空間そのもの」です。

ところが、大人の目線から見るときれいに見える部屋でも、巾木(はばき)やテーブルの脚元、ラグのふちなど、低い位置には意外とホコリや毛が溜まっています。

まずは一度、床に座って「目線を下げる」

年末の大掃除の前に、いったん床に座って、もしくは赤ちゃんのハイハイ目線まで身体を低くして部屋を見回してみましょう。

  • ・巾木の上や角の部分
  • ・家具の脚まわり・床とのすき間
  • ・ラグやマットのふち、裏側近く

こうした低い場所を意識して見ると、普段の掃除では見逃していたホコリだまりやペットの毛の集まりがよく見えてきます。

ホコリを先に取り、2ステップでやさしく仕上げ

見つけたホコリや毛は、まずハンディモップや静電モップでそっと絡め取ります。

それからフローリング全体を次の2ステップで仕上げるのがおすすめです。

  • 1.ぬるま湯に浸して固く絞った雑巾(またはモップ)で水拭き
  • 2.乾いたタオルやクロスでから拭き

この流れを守るだけで、洗剤をほとんど使わなくても、足裏のベタつきやうっすらとした汚れ感が取り除きやすくなります。

フロアコーティングをしている床なら、表面がなめらかなのでホコリが付着しにくく、1~2回拭くだけで汚れがスッと取れる感覚を得やすいでしょう。

除菌スプレーに頼りすぎないための工夫

赤ちゃんやペットのことを考えると、つい「強力除菌」タイプのスプレーを多用したくなります。

ただし、過度な除菌剤の使用は、床材やコーティング膜に負担をかけたり、ニオイが気になる原因になることもあります。

  • ・「ホコリをためない」=こまめなハンディモップ
  • ・「水拭きでリセット」=週に一度の軽い水拭き

この2つを習慣化することで、除菌スプレーの出番を減らしつつ、赤ちゃんやペットが床でゴロゴロ・ハイハイしても安心感のある状態に近づけることができます。

赤ちゃんやペットの目線でチェック 赤ちゃんやペットの目線でチェック

こんなご家庭におすすめ

  • ・出産やお孫さんの里帰りを控え、「年末のタイミングで一度しっかり床環境を整えたい」ご家庭
  • ・ペットが床をなめてしまうのが気になり、掃除の仕方を見直したいとき

「玄関と水まわり優先」で一年分の床汚れをブロック

転倒事故は骨折や寝たきりのきっかけにもなりうる重大なリスクです。

防滑性は「なんとなく滑りにくい」で終わらせず、できれば数値(滑り抵抗値)で確認しておくと安心です。

玄関は「砂ぼこり・雨水」の侵入口

外から持ち込まれる砂ぼこりや雨水は、そのまま廊下やリビングのフローリングに運び込まれます。

小さな砂粒は、歩くたびに床表面を紙やすりのようにこすり、ワックスやフロアコーティングの膜にも細かなキズをつける原因になります。

年末の大掃除では、リビングより先に、次の順で玄関を整えるのがおすすめです。

  • 1.玄関タイルをほうきや掃除機でしっかり掃き掃除
  • 2.ぬるま湯に浸して固く絞った雑巾で拭き掃除
  • 3.玄関ドアを開けてしっかり乾燥させる

このひと手間で、玄関に残っていた砂や泥が室内に広がるのを防ぎやすくなります。

さらに、玄関マットを一枚敷くだけでも効果は大きく変わります。

靴裏の砂や水分をマットが受け止めてくれるため、その先の廊下やリビングのフローリングが汚れにくくなります。

水まわりの「物をどける掃除」で、年末の苦労を減らす

キッチン・洗面所・脱衣所などの水まわりは、飛び散った水分や洗剤、皮脂汚れが床にたまりやすい場所です。

特に、シンク下や洗濯機まわりなどは、日常の掃除では物をどかさずに周りだけ拭くことが多く、年末になると汚れが固まっていて落としづらい…ということになりがちです。

  • ・年末のタイミングで、一度「物をどけて」床全体を拭く
  • ・その後は、毎日1か所だけでも「ついで拭き」を習慣にする

たとえば、夜の後片づけのついでに「今日はシンク前だけ」、洗濯物を取り出したついでに「今日は洗濯機横だけ」と決めて、軽く水拭きしておくだけでも、汚れの蓄積をかなり抑えることができます。

フロアコーティングで「汚れの入口」を守る

フロアコーティングをする場所というと、リビングや廊下をイメージしがちですが、実は玄関ホールやキッチン周りなど、汚れの入口となる場所こそ効果を実感しやすい部分です。

  • ・玄関ホール:砂や水が入りやすい場所でも、硬いコーティング膜がフローリングを守る
  • ・キッチン周り:油はねや水はねがあっても、日々の拭き掃除で落としやすくなる

「まず玄関と水まわりを整える → そのあとにリビングを掃除する」という優先順位に変えるだけで、家じゅうの床汚れの量がぐっと減り、来年以降の大掃除もラクになります。

こんなご家庭におすすめ

  • ・マンション住まいで、共用廊下からの砂ぼこりや雨水が気になっているご家庭
  • ・「今年こそ玄関と水まわりを整えて、来年は軽い掃除で済む家にしたい」と考えている方
玄関マットイメージ 玄関マットイメージ

入居前・リフォーム直後こそ「床のひと仕事」とフロアコーティング

新築の一戸建てやリフォーム直後の部屋は、「ピカピカでホコリひとつない」と思われがちです。

ところが実際には、工事の過程で出た木くずや石膏の粉、接着剤のカスなど、細かい粉じんが巾木まわりやクローゼットのすみ、キッチンのすき間に残っていることが少なくありません。

家具を入れる前に「床のリセット」を一度だけ

入居後に大きな家具を置いてしまうと、後ろや下の掃除はどうしても難しくなります。

そこでおすすめなのが、「鍵の引き渡し直後~入居前」に次の3ステップをまとめて行っておくことです。

  • 1.掃き掃除と掃除機で、粉じんや木くずをしっかり吸い取る
  • 2.マイクロファイバー雑巾で床全体をていねいに乾拭きする
  • 3.ぬるま湯で固く絞った雑巾で軽く水拭きし、よく乾かす

このとき、リビングや廊下だけでなく、巾木まわり・クローゼットの中・キッチン収納の足元・洗面所や脱衣所のすき間なども、「家具が入る前だからこそ」まとめてケアできます。

最初に一度リセットしておくことで、入居後のホコリの量がぐっと減り、日常の掃除がラクになります。

「床を守る方法」を同時に検討すると、その後がもっとラクに

入居前のこのタイミングは、ワックスやフロアコーティングなど「床を守る方法」を検討するのにも最適です。

  • ・家具が入る前なので、部屋全体をムラなく施工しやすい
  • ・一度施工しておけば、数年にわたり日常の水拭き中心でコンディションを保ちやすくなる(※具体的な耐久年数は製品や施工方法によって異なります)
  • ・引っ越しのたびに大掛かりなワックスがけをする必要がなくなる

専門のフロアコーティング会社に依頼する場合、多くは施工前に建築時のホコリや汚れを丁寧に清掃してからコーティングを行います。

入居前に掃除とコーティングをセットで任せてしまうご家庭も増えており、その後は「日常の掃除+年末の軽いリセット」だけで、新築時の美しさを長く維持しやすくなります。

こんなタイミングにおすすめ

  • ・新築一戸建てや分譲マンションに入居する前
  • ・大規模リフォームで床材を張り替えたタイミング
  • ・「せっかく新しくするなら、最初から掃除の手間を減らしたい」と感じているとき
巾木まわりの掃除機がけ 巾木まわりの掃除機がけ

年末の大掃除をラクにするフロアコーティングとの付き合い方

ここまでご紹介したお掃除方法は、フロアコーティングの有無にかかわらず使えるコツですが、フロアコーティングを組み合わせると「日常の手間を減らす」効果がさらに高まりやすくなります。

「汚れを落とす」から「汚れを付きにくくする」へ発想転換

  • ・年末に強い洗剤で一気に落とす
  • ・黒ずみや小キズが目立ってから慌ててケアする

という考え方から、

  • ・普段は「一滴洗剤+ぬるま湯」「ハイハイ目線チェック」など、やさしい掃除を習慣化する
  • ・玄関・水まわり・リビングなど、汚れの入口はフロアコーティングで守る

という考え方に変えていくと、年末の大掃除で「ゴシゴシこすっても落ちない…」というストレスがぐっと少なくなります。

こんな方はフロアコーティングの検討がおすすめ

  • ・共働きや子育てで忙しく、年末の大掃除にあまり時間をかけられない
  • ・赤ちゃんやペットがいて、やさしい掃除で床環境を整えたい
  • ・新築・リフォームのタイミングで、「後からやるくらいなら最初に済ませたい」と感じている

ご家庭のライフスタイルや床材の種類によって、向いているコーティングの種類や施工範囲は変わります。

フロアコーティングを検討される際は、日頃の掃除の仕方やお悩みを専門会社に伝え、「どこまでやると、どれくらい掃除がラクになるか」を一緒に相談してみると良いでしょう。

赤ちゃんやペットにやさしい床環境 赤ちゃんやペットにやさしい床環境

まとめ

  • フローリングは「洗剤一滴+ぬるま湯」とマイクロファイバーで、床にやさしく汚れを落とせます。
  • 赤ちゃん・ペットのいる家では「ハイハイ目線」でホコリや毛を見つけ、除菌剤に頼りすぎない掃除習慣が安心につながります。
  • 玄関と水まわりを優先して整えると、家全体の床汚れの入口を抑えられ、来年の大掃除がラクになります。
  • 新築・リフォーム直後は、家具を入れる前に「床のリセット」とフロアコーティングを組み合わせる好機です。
  • 日常のやさしい掃除+ポイントでのフロアコーティングにより、「年末だけ頑張る」から「ふだんからラクに保つ」床づくりがしやすくなります。

FAQ

Q1. フロアコーティングをしていても「洗剤一滴+ぬるま湯」で大丈夫ですか?

A1. 一般的なガラス系・ウレタン系のフロアコーティングであれば、中性洗剤をごく薄く使う方法は相性が良いと考えられます。

ただし、施工会社や製品によって推奨の掃除方法が異なる場合があるため、施工時の説明書や保証書の内容を必ず確認してください。

Q2. 赤ちゃんがいるので、年末の大掃除も水拭きだけにした方がいいですか?

A2. 基本は水拭き+から拭きで十分なことが多いですが、皮脂汚れやベタつきが気になる部分には「洗剤一滴」のうすめ洗剤をポイント使いする方法もあります。

使用後は水拭きで軽く拭き取れば、洗剤残りを抑えやすくなります。

Q3. 玄関タイルはどのくらいの頻度で掃除すると良いですか?

A3. 可能であれば、週に一度はほうきや掃除機で砂ぼこりを取り、月に一度程度はぬるま湯で拭き掃除をするのがおすすめです。

雨の日が続いた後など、汚れが気になるタイミングでは、早めに軽く拭いておくと室内への汚れ持ち込みも減らせます。

Q4. フロアコーティングは新築時でないと意味がありませんか?

A4. 既にお住まいの住宅でも、事前に清掃や補修を行ったうえでコーティングすることで、今後の汚れや小キズから床を守ることが期待できます。

ただし、キズや劣化の程度によっては、施工が困難な場合もありますので、現地調査で状態を確認してもらうと安心です。

Q5. 大掃除の前にフロアコーティングの相談をしてもよいですか?

A5. はい、むしろ「今年の大掃除をきっかけに、来年以降をラクにしたい」というタイミングでのご相談は多くあります。

今の床の状態やお部屋の使い方を踏まえたうえで、どの部分にコーティングをするとメリットを感じやすいか、一緒に整理してもらうとイメージしやすくなります。

お問い合わせ・ご相談のご案内

「年末の大掃除を少しでもラクにしたい」「新築・リフォームのタイミングで床のお手入れを見直したい」とお感じでしたら、ぜひ一度ご相談ください。

ジェブでは、現在のフローリングや生活スタイルをヒアリングさせていただきながら、お客様のご希望に合わせてプランをご提案いたします。

お問い合わせフォームやお電話から、どうぞお気軽にお問合せください。

フロアコーティング「EPCOAT」施工例 フロアコーティング「EPCOAT」施工例

監修者

今野龍一
  • 株式会社ジェブ
  • 有機溶剤作業主任者

今野龍一

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